遺言書の効力その五

予備的遺言を入れましょう!

予備的遺言、補充的遺言と呼ばれるものがあります。

例えば、「第1条 不動産全部は長男○○に相続させる」という遺言があったとします。しかしその後、長男が遺言者より先に死んだとしましょう。その際、不動産はどうなるかです。自動的に長男の妻や子供たちが相続することにはなりません。不動産についての遺産分割協議が必要になるのです。そこで、このようなことにならないように、前もって、遺言の中に「長男が遺言者より先に死亡した場合は、長男の妻▲▲に遺贈する」としておくことができます。そうすることにより、遺言の書き直しや遺産分割が必要ありません。

このような予備的遺言を入れておくよう、公証人が積極的に案内することはありません。入れてほしいのであれば、打合せの際、予備的遺言を入れてくれるよう依頼することが必要です。そして、予備的遺言に入れる者の名前、生年月日、住所、遺言者との続き柄などが分かる書類(住民票や戸籍謄本等)が追加で必要となります。

遺 言 書

第1条 遺言者は、遺言者の有する不動産その他一切の財産を、長男宮崎一郎(昭和55年3月3日生)に相続させる。

第2条 遺言者は、遺言者の死亡以前に長男宮崎一郎が死亡した場合は、第1条記載の遺言者の有する不動産その他一切の財産を長男の妻宮崎美紀(昭和60年6月6日生)に包括遺贈する。

第3条 遺言者は、この遺言の遺言執行者として、下記の者を指定する。
 福岡県久留米市中央町3番地9 行政書士 田中純一郎(昭和55年5月5日生)

 平成22年12月12日

住所 福岡県久留米市中央町38番地23
    遺言者  宮崎 信幸  


注:上記の遺言文例は、公正証書遺言作成のための下書きです。実際に公証役場で作成依頼をされる際は、遺言内容を記載したメモと公証役場から指示のあった公的書類(印鑑証明書、固定資産評価証明書、戸籍謄本等)を持参してください。