遺言書の効力その四

全ての財産を書きましょう!

せっかく作成した公正証書遺言が元でトラブルになることがあります。その理由の一つは、財産(遺産)の記載漏れがあった場合です。

例えば、不動産についてだけの公正証書遺言を作成することができます。預貯金や株式については、相続人で相談して分割できるだろうという安易な予想からでしょう。このような遺言は一部遺言と呼ばれていますが、たいへん危険です。遺言書の中に、自分が相続すべき財産が書いてなかった者が、遺産分割で協力するはずがありません。トラブルの原因になるようでは、何のために遺言を作成したのか、意味がありません。

このようなことにならないように、遺言の最後に、「その他一切の財産は○○に相続させる」という条文を入れておきましょう。これでもって、前段に記載されていないもの全てが含まれることになります。

遺 言 書

第1条 遺言者は、遺言者の有する不動産全部を、妻宮崎美紀(昭和33年3月3日生)に相続させる。

第2条 遺言者は、第1条記載の不動産を除く遺言者の有する預貯金その他一切の財産を、長女宮崎貴子(昭和60年6月6日生)に相続させる。

第3条 遺言者は、この遺言の遺言執行者として、下記の者を指定する。
 福岡県久留米市中央町3番地9 行政書士 田中一郎(昭和55年5月5日生)

 平成22年12月12日

住所 福岡県久留米市中央町38番地23
    遺言者  宮崎 信幸  


注:上記の遺言文例は、公正証書遺言作成のための下書きです。実際に公証役場で作成依頼をされる際は、遺言内容を記載したメモと公証役場から指示のあった公的書類(印鑑証明書、固定資産評価証明書、戸籍謄本等)を持参してください。